スタッフブログ

 

薬師寺門前AMRITは5周年を迎えました。

2015年5月16日

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拝啓 薫風の候、ますます御健勝のこととお慶び申し上げます。
平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

人々の心を癒す「お薬師さま」「薬師寺」にインスピレーションを受け、「伝説の命の薬」という意味を込め名付けられた薬師寺門前AMRITは、2015年5月16日をもってお陰様で五周年を迎えることができました。
これもひとえにみなさまの温かいご支援の賜物と心より感謝とお礼を申し上げます。

「お客さまにとってありたい姿」を店名に掲げ、生産者の想いも含めて伝えていくことをモットーに、奈良食材を中心にしたメニューづくりにこだわり、また、日本の伝統工芸品の展示・販売を通じて、日本の匠の技と作り手の想いをお届けしてまいりました。

食で人の身体を良くし ~命を紡ぐ~
人で人の心を癒し   ~心を紡ぐ~
場(食と人、空間)で人の意識を未来へ紡ぐ

創業時と変わらぬ想いで、これからも地域のみなさまに永く愛され、社会に貢献するお店を目指して、人と人とのご縁を大切に、スタッフ一同、みなさまにより一層ご愛顧頂けるようこれからも努力してまいりますので、今後ともご指導ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げます。

さて、AMRITオープンから一年を経たずして起きた東日本大震災により、私の故郷の景色が一変することとなり、生活も大きく変わりました。

私の活動拠点である宮城県石巻市雄勝町は、震源地に最も近く、津波で町の建物の8割が流され、人口の8割が流出した町です。深い入り江のリアス式海岸をもつ雄勝町は漁業と硯生産の町として知られ、かつては日本の国産硯の90%を生産していたそうです。

薬師寺のお写経でも雄勝硯が使われていたと聞き、縁を感じる土地であります。
震災から四年が経過してもなお、町の風景は震災直後と大きく変わっておりませんが、
私が代表をしており、AMRITにもご支援いただいております公益社団法人sweettreat311(スイートトリート・サンイチイチ)というこどもたちの教育支援団体において、津波の被害を免れた築91年の廃校を、地元の方々と全国の支援者とともに手作業で改修を進め、過去2年間で延べ4,000人もの方々が参加する学び場づくりのプロジェクトへと発展しております。

地域コミュニティの中心であった学校が、閉校となり人が集う場がなくなる、町からこどもの姿が減り、町自体に活気がなくなっていく姿は全国各地で起こっています。文科省の調査では、平成4年度から平成23年度までの20年間で、廃校となった数は6,834校という記載もあります。http://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/24/09/1325788.htm

このような背景の中、今年2015年夏にはseettreat311が運営主体となり、雄勝町内にレストランや宿泊施設を併設した、こどもたちの複合体験施設「モリウミアス ~森と海と明日へ~」として、廃校が蘇ることとなりました。

「モリウミアス」は、農林漁業などの一次産業体験や山と海に囲まれた自然に触れることで、こどもたちが未来をつくる学びのフィールドであり、日本国内だけでなく、世界中からこどもや大人が集まる、いわばグローバルな過疎地域が雄勝町に生まれつつあります。
これは被災地域であり過疎地域での雇用創出を実現するだけでなく、国内外からの交流人口の増加、地域経済に貢献できるものです。

学校と同じように、戦前までは神社仏閣がコミュニティの中心でもありました。
地域の人が集い、また交流人口を増やし、共に学び未来へ想いを紡ぐ。
その結果として働く場を作り出すという取組み。
廃校や神社仏閣周辺の使っていない施設の活用は地域が元気になる、地域経済の活気に繋がるものであると思っています。

仏教伝来の地、日本の食文化発祥の地である奈良と、日本の新しい地域のモデルとなっている石巻市雄勝町のモリウミアスから、地域と地域が繋がり、地域と世界が繋がる「ご縁」を感じております。

この機会にぜひ5周年の特別メニューをおたのしみいただければ幸いでございます。
これからもご愛顧のほど宜しくお願い申し上げます。


敬具

2015年5月吉日
薬師寺門前AMRIT
代表取締役 立花貴


追伸:
公益社団法人sweettrat311は平成26年度 ふるさとづくり大賞 総務大臣賞を受賞に続き、
おかげさまで、さる4月30日、日本経済新聞発表「日経ソーャルイニシアチブ大賞(東北部門)」を受賞いたしました。